お気に入りのエピソード、シーン、シーズン②【ゲーム・オブ・スローンズ】
前回の記事はこちら→お気に入りのエピソード、シーン、シーズン①
今回はお気に入りのシーン集。
本当はもっと挙げたいのですが、いくつか厳選しました。
かなりの長文になります。以下順不同。あとネタバレあり!
少評議会
私がゲーム・オブ・スローンズで毎度楽しみにしていたのは小評議会。やり手の上層部が集結するので面白くないはずがない。特にタイウィン推しの私にとっては!
傑作とも言える回はS3E3での小評議会、誰がどこの席に座るかを一緒に観察しようではないかというシーン。
もちろん王の手タイウィンは上座。
野心家リトルフィンガーは我先にと権力の象徴タイウィンのお膝元、彼に1番近い席。
国家の平和を願うヴァリスは中立ともとれる真ん中の席。
老いたお爺さんを演じるパイセルは最も移動距離が少ない一番手前の席。
ルールもへったくれもないサーセイは椅子を動かすという荒技でタイウィンの隣。
ティリオンは抗う姿勢を示すかのようにタイウィンの向かいの席。
ティリオンが言葉を発するまでの約2分間、この一連の流れで言葉のやり取りは一切無し。キャラクターの仕草、態度、表情だけそれぞれの思惑や性格がここまで解釈できるという。
セリフ無しでここまで面白く仕上がるシーンはそうそう無いのではないでしょうか。素晴らしすぎる。
特にヴァリスの表情は見もの。リトルフィンガーには軽蔑の目を向け、対してティリオンには誇らしげに「やるやんお前」みたいな感じが伝わってきますね。
アリア&タイウィン
アリア&タイウィンというか、このハレンホールでの一連のシーン。
タイウィンがいかにしてラニスター家をウェスタロス内で誰もが恐れる名家にのし上げたのかを垣間見ることができ、尚且アリアとの相性が抜群だったということもありピックアップ。
ちょっと最初から逸れますが、バックグラウンドを少し紹介。
タイウィンの父(Tytos)がキャスタリーロックの城主だった時代からラニスター家はウェスタロスで1番裕福な家でした。2番目が"キャスタミアの雨"でお馴染みの"レイン家"。 レイン家はラニスター家の旗主。
しかしタイウィンの父は比較的温厚で賢い人では無かったんですね。
そんな人が西部を治めているということに対して2番手のレイン家は次第に不満を募らせ始めます。それが原因で確執が生じ、ラニスター家に対して反乱を起こす。
若きタイウィンは父親に代わって軍をキャスタミア城に進め一人残らず殺し、その後も莫大な資産を築き上げたという話。
タイウィンの偉業を紹介したところで、話を戻します。
まず彼はハレンホールに到着した瞬間にアリアが女性だと見抜き、次第にアリアが高貴な生まれということにも気づきました。この洞察力、流石である。
更に面白いのがアリアが庶民のふりすること対して「やめろ」ではなく、「やるなら上手くやれ」とアドバイスしたという点。タイウィンは賢い人が大好きなんですねぇ。
でも彼がアリアかもと疑わなかったのは何で?と思われる方もいるでしょうが、アリアはこの時点で既に死んだと思われていた、もしくはサーセイがアリアを取り逃がしたことを内密にしていたのではないかと。(父にそのことがバレたら逆上するだろうとティリオンも言ってたし)
サーセイがリトルフィンガーにアリアの捜索願を出したのも、彼女の焦りが現れている証拠。
ただ、ハレンホールに来たリトルフィンガーは後の会話からしてアリアに気付いていました。(もちろんリトルフィンガーとアリアは初対面ではないので)
しかし何故サーセイの要望を無視し見逃したのかは未だに不明なんですよね。(捕まえてもリトルフィンガー自身に得がないと判断した?)
まぁ以上のことから、タイウィンが少女が高貴な生まれだと見抜いても、アリア・スタークだと疑わなかったというのは筋が通ると思います。
少評議会②
またしても少評議会から。今回はS3E10、レッドウェディング直後の会議ですね。
あたかも自分がスターク軍を壊滅したかのようにはしゃぐジョフリーと、それとは対象的に面倒事を冷静に片付けた感プンプンのタイウィンの構図。
そこで見かねたタイウィンがジョフリーに焼きを入れるシーン。
"Any man who must say I am the king is no true king=自ら王だと主張するやつは真の王ではない"
クァ~~、これは効く。
ジョフリーも負けじと反論しますが、残念ながらほとんど間違っています(笑)
私の父(ロバート)が戦争に勝ったんだ!
=そもそもあんたの父ではない。
父(ロバート)はタイウィンがキャスタリーロックに隠れている間に王冠を奪った!
=隠れていた訳ではない。
タイウィンはギリギリまで反乱軍とターガリエン側、どちらの味方もしていませんでした。しかし、反乱軍有利と見るやいなや自分の軍を王都へ進めた。
ヴァリスやジェイミーは狂王に対して降伏するよう説得したが、狂王は無視し、何故か「ラニスター家は信用できる」と言ったパイセルの意見には耳を貸し、門を開けてしまった。そこでラニスター軍は殺戮を開始。
追い詰められた狂王は鬼火で王都を爆破させようとしたので、結局ジェイミーが殺さざるを得なかったというのが大体の流れ。
そのついでに面白いものを。
公式がYoutubeにアップしている、シーズン3本編には入らなかった未公開シーンです。
以下意訳。 タイウィン(T) パイセル(P)
(P): レジャーの時間を邪魔してすみません、陛下。今日の少評議会の前に2人で内密に話したいことがありまして。
(T): あんたはもう少評議会のメンバーではない。王の手の判決によってな。
(P): あなたの息子は私の威厳を侮辱するのと同時に、私の少評議会での席を取り上げようと企んだのです。
(T): 私が王都にいなかった間はティリオンが王の手だった。息子の判決を取り下げるつもりはない。それにあんたをブラックセルへ投獄したのは正しかったかもな。
(P): 陛下、そんな事言わないでください!ご、ごごご御冗談ですよね?
(T): やめろ。 私があんたの演技を見抜いていないとでも思っているのか?
--(演技をやめる)--
(T): なんでわざわざそんな演技するんだ?
(P): 沢山の花があるからですよ。高く育とうとする花、明るく咲き誇る花、しかしそういう花は遅かれ早かれ引っこ抜かれます。なので私はそういった花にはなりたくありません。私は時期がきて土へ還るまで庭にいたいだけなのです。
(T): ポエムみたいな素直さは評価する。しかし未だになぜあんたを私の会議に参加させる必要があるのかわからん。
(P): あなたの会議ではなく王の会議です。
(T): もしよかったら今日の午後にでも土へ還らせてやることもできるぞ。
(P): 私は狂王に門を開けるよう説得したときから、ラニスター家の利益のために仕えてきました。
(T): 息子の信頼を裏切っているではないか。
(P): なぜなら彼はその利益に反した行動をしていると感じたからですよ。
(T): 私はあんたのその感動的な忠誠心を得るようなことをしたかね?
(P): この国で1番偉大な家をつくり上げたではないですか。
(T): もし1番ではなくなったら?
(P): その頃にはベイラー聖堂の下で腐っていることでしょう。まぁあなたが私の長年の貢献は聖堂の下で眠る名誉に値すると判断された場合ですが。
(T): もっと活発的に仕えたらな。この魚をキッチンに持っていけ。今日の夕食にする。
大まかに訳してみましたがどうでしょうか。
タイウィンが釣りを楽しんでいるという貴重なシーン。それに勿論パイセルが演技していることも知っていたと。
このシーン余裕でゲーム・オブ・スローンズで5本の指に入るぐらい好きなんだけど何でカットしたの!?!?!?意味わからない!!!
つまりまとめると、パイセルはクソ。
リトルフィンガー&ルース・ボルトン
リトルフィンガーの野望とそれをいかに達成するかをルース・ボルトンに語っているシーン。
ルース・ボルトンがスタークを惨殺したのも後ろ楯タイウィンあっての行動。こうしてみると、いかにリトルフィンガーが大胆かつ狡知に長けているのかに気づく。正にやっていることはギャンブルですね。
だって彼はスターク、ラニスター、バラシオン、アリン、タリー、タイレルとほとんどの名家を裏切っているんですから。
私のお気に入りキャラ上位はタイウィンやジェイミー、サンサやブロンなんですが、実はルース・ボルトンも比較的上位に入ります。
まぁ彼がやっていることはゲスいので、ルース・ボルトンというキャラが好きなのか、それとも演じているマイケル・マケルハットンが好きなのか自分でも分からないですが(笑)
てかもう番外編で、タイウィン&リトルフィンガー&ルース・ボルトン&オレナ&リアナ・モーモントあたりを数日間同じ部屋に閉じ込めて観察するみたいなエピソード欲しい。絶対需要ある。
サーセイ&ロバート
国の平和のために好きでもない相手と結婚しているというこの謎の状況におかしくなって噴き出す2人。
見てこの好きでもない人と笑い合って会話しているサーセイ!レア過ぎる。
今思うと、15年以上何事も無くサーセイと暮らしてきたって奇跡に近い。 もっと早くロバートが殺されていてもおかしくなかったのに。
それ以外にも彼らはドスラク族の話もしていますね。
当時から流石タイウィンの娘と言わんばかりサーセイ。
そのことを指摘している酒浸りのロバートも全盛期は最強クラスだったんですよ。全然面影ないですけど(笑)
次のセリフからもその戦術/戦闘能力の高さを伺える。
「Only a fool would meet The Dothraki in an open field=開けた場所でドスラク族と戦うのは馬鹿だけだ」
はい、これが正しかったということはS7E4で起こった戦闘(デナーリスVSラニスター)が証明していますね。
以上が私が特にお気に入りのシーン。
いやー、前半のシーズンは本当に濃厚な会話が多くて派手な戦闘がなくても十分楽しい。
まぁシーンというか殆どタイウィン語りになってしまいましたが…キニシナイキニシナイ