備忘録

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シーズン3の全作業工程が終了したらしいので膨大にある謎をいくつかまとめておく 【ダーク/Dark on Netflix シーズン1&シーズン2考察】

 

これまたお久しぶりの更新ですが、今回もダークの記事になります。

つい先日、そんなダークのショーランナーでもあるバラン・ボー・オダーさんがInstagram上で最終章の全作業工程が終了したとの投稿をされました。

 

www.instagram.com

 

 

世界中が混乱に陥っている最中、当初予定していたリリース日に間に合うのかなとかなり不安でしたが、どうやらティーザーもまもなく公開されるっぽいのでこの調子だと例の2020年 6月27日辺りにちゃんと配信されそうですね!

 

私は2017年の年末にこのドラマが配信された直後にすぐさま見て、これまでに5周しました。なので大方のタイムラインはほぼ完璧に把握出来ていますし、キャラクターの混同も流石にもうありません。

しかしですよ、画面上で描写された出来事やセリフから分かる範囲内の情報はある程度把握しているにしても、それでもまだまだ素性の知れないキャラクターや動機不明の言動、画面外での行動など…明確な答えが無い箇所も山程あります。現時点では推測するしかない領域のことですね。

 

というわけで今回は、最終章が始まる前に溜まりに溜まったその辺の疑問/謎の一部を整理がてらまとめておきたいと思います。

 

当然のごとくシーズン1、シーズン2のネタバレを含むので注意。

前回同様に各キャラクターの表記は少年/少女、中年、高年という形で表しますね。

 

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Kahnwald邸 (プロデューサーInstagramより)

 

ミッケル/ミハエル

 

不憫キャラの代名詞でもあるミッケル/ミハエル。

彼に関しては有名セオリーが存在していますから、まずはその真偽が気になるところ。

 

その他の謎↓

 

Q.洞窟の見取り図の作成者は誰?

  • ミハエルの部屋の屋根裏で見つかった+筆跡を考慮したらミハエルではないかと言われてますが…ヨナス自身が仕込んだ可能性もかなりあります。

Q.度々ヨナスの前に出現するミハエルが被っている黒い液体は何?

  • シリーズ序盤に度々登場していた黒い液体まみれのミハエル。この幻覚も何かしら意味が含まれているはず。 

 

 

ヨナス(少年/中年)

 

S2E8の結末を見てからこのキャラの謎が倍増しました(笑) 

ヨナス(中年)はマルタがあの場所で銃に撃たれて死ぬことも、アダムが現れることも知っていました。ノア(少年)が例の手紙を持って現れるまではアダムを迎え撃つ気でしたからね。

なのでもちろん別世界マルタが登場することも知っていたんだよね?じゃなきゃ彼がヨナス(少年)の立場の時に終末を回避できなかったはずだし…。

前回の終末では別の展開が起こって助かったという可能性も捨て切れないですけど…。

 

ヨナス(少年)が言っていた「大きな事は変えられないが、小さな事は変えられる」という発言の真意も気になりますよね。

中年になったヨナスも未だにそう信じているっぽいですが、問題はクラウディア(高年)が情報源だということ。

ノア(中年)曰く、クラウディア(高年)はヨナスを操っているらしいですから。

現にシーズン1、シーズン2通してヨナス(中年)とクラウディア(高年)の対話シーンは一度も無いことを考慮すると「クラウディア(高年)は幼い頃のヨナス(少年)を洗脳して先手打っている」という憶測の信憑性はありそうですね。

 

 

クラウディア(中年/高年)

 

ダークでのお気に入りキャラクターを挙げろと言われたら私はクラウディアを選びますね。

クラウディアはノア(中年)、ヨナス(中年)と並び熟練のタイムトラベラーです。

中年時代にタイムトラベルの存在を知り、その後30年以上もアダム、ノア、ヨナス(?)との攻防に関わっているだけあって彼女のストーリーラインは物凄く魅力的。

ただ彼女の目的も定かではないんですよね。一見すると対アダムを掲げ善側として世界を守ろうと奮闘しているように描写されていますが…。

娘のレジーナを救うためという自分勝手過ぎる動機も普通にあり得るし。

 

その他の謎↓

 

Q.タイムマシン設計図の入手先

  • 1953年のタンハウス作業場にタイムマシンの設計図を持ってきたクラウディア(高年)ですが、彼女がどうやって入手したかは未だ不明。1921年のシーク・ムンドゥス拠点には既にタイムマシンの設計図がありましたが…。

Q.レジーナが経営する森のホテルはかつてドップラー家の邸宅だったはず。どういう経緯でティーダマン家に渡った?

  • 1986年にクラウディア(中年)が原子力発電所の所長に任命された時点ではまだドップラー家が住んでいるんですよね。クラウディア(中年)が後に買い取ったのかな? 他にも1986年からウルリッヒが住んでいる家、その家も1953年にはティーダマン家が住んでいたという。

Q.なぜヨナスとクラウディアは仲違いしたのか。

  • 上記でも触れました、この2人が仲違いした原因。それどころかアダムとクラウディア(高年)はバチバチに対立しています。2-8でクラウディア(中年)とヨナス(少年)がタッグを組み2020年へとタイムトラベルしましたが…この2人の関係も後に壊れるわけで。その原因が気になるところですよね。

Q.ヨナスが存在しない世界とは?

  • クラウディア(高年)はヨナスが存在しない世界を見たと言ってました。それがマルタver2.0の出身地でもある別世界のことなんでしょうか?

 

 

ノア

 

シーズン2で印象が180度変わった人物の1人でもあるノア。

ノアは今までアダムの側近として計画の片棒を担いできましたが、そんな彼のアダムに対する態度が急変したのはクラウディア(高年)を撃ち殺し、破られたページを見た瞬間。

青ざめた顔で放った「シャルロッテ」という一言から推測して、ノアはこの時初めてシャルロッテが自分の娘でありエリザベートの母親だと知ったのでしょう。

シーズン2最終話を見る限り、アダムはもちろんそのことも承知でノアには隠していた様子…。

 

私がノアの言動で一番気になったのはクラウディア(高年)を殺す前に言った「お前は全てを奪った」という発言。クラウディアが奪ったものはシャルロッテだった、ということなんでしょうか?

シャルロッテは幼い頃に捨てられタンハウスの元で育てられましたが、クラウディアがそのように手はずを整えた可能性もありますからね。

 

その他の謎

 

Q.ノア(中年)は恐らくアダムの命令で椅子型タイムマシンを作成していたが、なんのため?

  • 一連の失踪事件の真相は「ノア(中年)がヘルゲ(中年)を操って子供を誘拐して実験台にしていたから」だったと判明しましたが、目的についてはまだ不明のままですよね。

Q.ノア(中年)はミッケルと"神の存在"について会話をしている。何を示唆している?

  • これはあのアダム=ミハエル説の有力性を加速させている要因の1つ。シリーズを通して神に触れているのはアダム、ノア、ミッケルの3人。

 

 

アグネス

 

要所要所で登場する割には結構影の薄いアグネスだが、かなり重要な人物です。

なにせあのノアの妹ですし、クラウディア(高年)とのコネクションもありましたからね。

 

アグネスの最大の謎はもちろんウィンデンに来る前の出来事。

彼女はシーズン1で息子のトロンテと「全てを忘れて一新したかったから」という理由でウィンデンに引っ越してきました。

彼女の祖母がウィンデン出身だったとのことですが…彼女の祖母の名前をエゴンが聞いたら意味ありげに遮られましたし…絶対何かありますよね。

 

その他の謎

 

Q.S2E8、なぜノア(中年)を裏切ったのか。

  • 裏切った理由も気になりますが、アグネスがノアを撃ったのは彼女がシーク・ムンドゥスを去る前の出来事の可能性があるんですよね。つまり、アグネスがウィンデンに引っ越してきたのはノア射殺後だと。我々視聴者は時系列ゴチャゴチャに見せられている、ということも十分ある。

 

 

アレクサンダー・ティーデマン

 

アグネスと同じく、なんだかんだかなり謎に包まれたキャラクターの1人でもある人物。

 

コヤツは何者?

 

実は彼には「アレクサンダーはハンナとエゴンの子供なんじゃないか」という有名なセオリーがありまして…。

根拠としては1950年代にハンナとエゴンがいい雰囲気になっていることと、名前。

アレクサンダーの本名は"Boris Niewald"、ハンナは1954年では"カタリーナ・ニールセン"と自称しているので、そのNielsenと彼女の本名(Kahnwald)を足して"Niewald"にしたのでは?と。かなりこじつけ感満載ですけどね(笑)

 

それともう一つ。アレクサンダーは初登場時、撃たれながら追っ手から逃げていましたよね。彼は一体全体何を仕出かしたの?

S2E6でアレクサンダーが読んでいた記事には「Marburg Murder Unsolved 33 Years Later Search For Two Fugitive Perps Still On= 33年前にマールブルクで起きた未解決殺人事件の2人の逃亡者の捜索を継続」と書かれていました。ここまで焦らしているってことは結構ストーリーに於いて重要そうですよね。

 

その他の謎

 

Q.クラウゼン宛の手紙の差出人は誰?

  • クラウゼンは終末を引き起こすには欠かせない存在の1人だったので(原子力発電所での強硬手段が終末を招いた)、ループを継続させたい人物(アダム、クラウディア、ノア)辺りの仕業なのかな。

Q.アレクサンダーが隠した銃とアダムの銃は一緒?

  • 個人的には99%同じ銃だと思いますが、確定したわけではないので。アレクサンダー→ハンナ→ヨナス(中年)→ノア(中年)?→アダムという順で渡ったっぽいけどね。

 

 

エゴン

 

単独で街で起こっている謎を解明しようと奮闘したエゴン。

エゴン(高年)は亡くなりましたから、シーズン3では1954~1986年での彼の行動を追っていく感じになりそうですね。

そこで気になるのはハンナ(中年)との関係と、なぜ酒浸りになり離婚したのか。

 

エゴンは「自分は良い警察官だったのか」「S1E8でなぜ人は突然殺人を犯すのか」と疑問に思ってたりと意味深な言動結構ある。

 

 

イネス

 

これ、もうS1E1からの謎なんですけど、ミハエルの手紙(遺書)は誰から受け取ったの?

イネスがミハエル遺体の第一発見者ではない限り、あの手紙を誰にも知られず保持しておくのは難しいと思うんですけど…。

 

 

最終シーズンで望んでいる展開

 

シーズン2視聴直後にまとめた感想でも少し触れたように、私が望んでいないのは「別世界がメインの舞台になり、シッチャカメッチャカやって終了」というオチ。

別世界という概念は魅力的だが、これまでに緻密に積み上げてきたものを壊しかねないと。それだけは全力で避けて欲しいんですよ。

 

実は似たような感情をシーズン1が終了した直後にも抱いていました。「え?来シーズンは未来がメインの舞台?現在を置いてけぼりしないでよ!」と。

シーズン1最終話視聴後の率直な感想として、あの未来オチはクリフハンガーとしての衝撃度を優先しただけという印象を抱いたんですよね。プロット的にはかなり強引じゃないかと。

そんな一抹の不安もあり、"彼らはどう展開をまとめるのだろう"と興味津々でした。

 

ところがどっこい、シーズン2で未来の描写はほんの一部で(しかもちゃんと効果的に挟み込まれており)、物語的にはシーズン1と同様に過去と現在が主体、タイムトラベルに関わるキャラクターも増えるなどしてシーズン1以上に濃密な構成に仕上がってました。それ故かなり高評価だったわけですね。

 

このように、「一見強引に見えた展開を綺麗にストーリーラインに組み込んだ」という前例もあるので、別世界を強引だとはねつけるのは早とちりでしょう。

その上で個人的に望んでいる展開としては、もちろん多くの謎に対する答えです。

 

上記で挙げた細かい描写に関してはわざと有耶無耶のまま放置しておくというパターンも出てくるとは思いますが、S2最終話での一連の展開や漠然としすぎたアダムの言動など物語の核心に迫る謎には流石に答えが欲しいですよね。

 

シーズン2最終話を見た感じ別世界の存在が救世主!という流れでしたが、マルタver2.0が2020年の現世界に乱入した瞬間に彼女もループの一部になった感ありますし、その場合「ループを破壊する」なんぞ不可能っぽいですけど…。

 

ダークにはブートストラップパラドックスという概念が度々登場しますが、もうこのドラマ自体がそのブートストラップパラドックスの産物の可能性があります。

シャルロッテ&エリザベートの関係が既にそうなので、そのほかのキャラクターもそうかもしれない。アダムがメイン4家族の祖先ではないかとも言われていますし。

 

いやでも冗談抜きで、あのメイン4家族全て血がつながっているとかありえるよね。

カーンヴァルド家とニールセン家はミッケル/ミハエルで繋がってるし、シャルロッテの父親がノアだと判明し、ニールセン家とドップラー家が遠い親戚関係であることは確定済み…既に3家族は繋がってます。

ティーデマン家に関してもアレクサンダー(ボリス)のバックグラウンドが不明なので実は〇〇の息子だった!なんてことも起こり得る。

 

ある回でクラウゼンがふと呟いた一言「なぜこの街の住民は一生ここから離れないのか」、これは案外核心を突く発言だったかもしれません。

離れないというより、離れられない運命っていう。

 

まぁダークの場合、シーズン1製作時から既に最終章の脚本も完成させている徹底ぶりですし、各シーズンのリリース日をとってみても、2019年 6月21日(ミッケルの自殺日)にシーズン2配信開始されたり、最終章も2020年 6月27日(終末の日)に配信されるんじゃないかと言われていますからね。計画性は神がかっているので突拍子もないことを仕出かすとは到底思えないですけど。

少なくとも終盤ノープラン路線突っ走っていたGoTほどの不安はありません(笑)

 


まとめ

 

シリーズにまつわるいくつかの謎と最終章に対する個人的な期待を語りましたが、いかがだったでしょうか。

 

結局ドラマは最終シーズンに全てかかっていますからね…「盛大にやらかしませんように…」と、もう心臓バクバクですよ(笑)