備忘録

主に映画やドラマの感想など。

あのシーンとその後の繋がり(プラスα) 【ゲーム・オブ・スローンズ】

 

ゲーム・オブ・スローンズに於いて基本的に無意味な描写は無いと思っているんですが、改めて見返すと後の展開に繋がるようなシーンもちょくちょくあります。

 

今回はその一部を紹介します。 ネタバレ注意。

 

スタニスの性格


 

スタニス&ダヴォスとの会話で2回、間違った文法を正すシーンがありました。

これは俗に言う「グラマーナチ(文法ナチ)」と呼ばれ、些細な文法の間違いを指摘する人を軽蔑した表現。ドイツの「ナチス」からきているのであまり好ましくない表現ですが。

 

まず、シーズン2 エピソード2

 

罰として指を4本失ったダヴォスの一言。

ジョークで "It's four less fingernails to clean.=手入れする指が4本減ったので良かった"と言いました。(字幕では間違いが分かりやすいよう配慮して"爪を研ぐ暇も省けた"になってましたね)

 

すかさずスタニスが、"Fewerだ"と指摘。

Fingernailは加算名詞なのでlessではなくfewerが正しいということですね。

 

シーズン5 エピソード5でも同じような間違いをしたナイツウォッチのメンバーに対してボソッと指摘していました。

 

シーズン7 エピソード4

 

面白いのがその後のダヴォスとジョンのやりとり。

 

ジョン: How many men do we have in the North to fight him? 10000? less?

=北部には夜の王と戦える男はどれぐらいいるのか?1万?それ以下?

ダヴォス: Fewer.

=Fewerだ。

 

ご覧の通り今度はダヴォスが間違いを指摘しています。

文章すら読めなかった彼が、シリーンやスタニスのおかげでここまで成長(笑)

 

 

 アリア


 

シーズン7、アリアはついにウィンターフェルへ戻ることが出来ましたよね。

 

しかし、城内へ入ろうとするアリアは偽物だと疑われ門番に阻まれました。 

サンサに追い払ったことが知られたらマズいでしょと脅し、なんとか入城出来たアリア。

 

実は似たようなシーンがシーズン1 エピソード5でも。 

この時は王都で猫を追いかけ回したりしているうちに城外へ。門から入ろうとしたところをシティウォッチに阻まれるという。

交わしたやり取りもほとんど同じで、アリアはずっと変わっていないんだなーとしみじみ。 若干落ち着いて格段に強くはなったけどね(笑)

 

ヴァリスのある剣士の話


 

シーズン2 エピソード3でのヴァリスとティリオンの会話。

 

ヴァリスはティリオンに謎掛けは好きかと尋ね、ある話をしました。

 

3人のお偉いさん、王、司祭、金持ちがいます。

そこに剣士がおり、3人は彼に他の2人を殺せと言う。

3人の生死を握っているのは剣士だが、彼には王冠も黄金も神の恩恵もない。

剣士に決める力があるなら王の力とはなんなのか?

 

なかなか意味深な話ですよね。

「力」なんてものは人によって定義が違う、いくら社会的に力がある者だろうと武器を持った者には敵わない等、色々解釈は出来ますが、自分も未だにこの話の核心について理解できていません。 

 

このシーンと繋がりがあるかどうかは分かりませんが、シーズン6 エピソード9。

 

和平協定を破った親方たち、3人の内1人を処刑することに。

で、結局ティリオンとジョラーを買った親方が強制的に選ばれました。

ところがどっこい、グレイワームは差し出した2人を処刑。

 

 生き残った親方はポカーン。 

よそ者で身分の低い生まれという理由で2人は彼を差し出しましたが、グレイワームにとってはどうでもいいこと。 

 

最初の話に戻すと、仮に剣士が王に忠実なら他2人を殺すし、お金執着あったら金持ちを生かすし、信心深い剣士なら祭司を生かすだろう、ということですよね。

ティリオンが言った、「剣士による」という解答は御尤もにしろ、ヴァリスがこの謎掛けを話した意図は何だったんでしょうね。ティリオンを見定めるため?

 

 

マージェリーとサーセイの会話


 

これに関しては繋がりもなにもないですが、字幕ではあまり訳されていなかったので少し紹介。 

 

シーズン5 エピソード3での会話ですね。

直前にトメンがサーセイにしつこく、「故郷懐かしい?帰りたくない?」と投げかけます。誰の仕業か悟ったサーセイはすぐさまマージェリーの元へ。

 

女性達と楽しそうに話しているマージェリーのところへ現れたサーセイ、マージェリーは「母上!」と一言。

まずこの「マザァァァ!」の言い方で腹筋やられました。

 

マージェリーは続けて、「何か飲み物など運ばせますか?あいにくワインはなくて」と言います。

この部分原文だと"I wish we had some wine for you. It's a bit early in the day for us."、つまり、「私たちはあんたと違って真っ昼間からワイン飲まねえんだよアル中!」と遠回しに言っているんですね。

直後のサーセイの固まった顔と間がヤバイ。

 

その後もしばらく上辺だけの会話を続け、マージェリーは帰ろうとしたサーセイを呼び止め、称号の確認をします。 私のほうが立場は上だぞと強調するように(笑)

トメンと私の子供も生まれて直におばあちゃんだねとトドメの一撃。

サーセイも死んだような面持ちで「Won't that be a lovely day.=それは素敵ね」と返すしかないという(笑)

 

今になって考えてみるとこの会話でマージェリーの墓場行きが決定したようなもんですね(笑) このエピソード後半にハイスパロウが初登場し、サーセイの計画が始まりましたから。

 

 

とりあえずはこの辺で。中々の長文になってしまった。

もちろん上記で紹介したようなことは気づかずスルーしてもストーリー自体に何の影響もありませんが、こういう些細な場面にも注目すると更に面白いですよね。