備忘録

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最終章 シーズン8 第3話 感想 やっぱり理解不能な夜の王の結末(ネタバレあり) 【ゲーム・オブ・スローンズ】

 

 

ネタバレ含みます!!!!

 

 

 

 

前回記事でも夜の王の死に関する疑問点を挙げましたが、それでも語り足りなかったので別記事にすることにしました。

 

いやね、私自身あの絶妙なサントラが流れ出してから泣いていたし、第3話の展開は(画面が暗いことを別にして)ほぼ完璧だと思っていたんですよ。。ただ、夜の王が殺されるまでは

 

もちろんまだ残り3話ありますから、あれで夜の王に関するストーリーラインが終わったとは信じていません!!

ですが、そんなやわな期待も「もうドラマでは夜の王に触れるつもりなはないんだぜぇ~」と散ってしまう可能性もあるので、現時点での不満や謎をもう一度整理。

次回予告を見た感じ、思いっきりサーセイとの戦いのシフトチェンジする様子だしねぇ。

 

 

D&D(ショウランナー)による第3話のインサイドストーリー

 

まずは衝撃的というかイマイチ理解できないD&Dのインタビュー動画。

ただでさえ夜の王の結末に動揺していたのに、このインタビューを見て更に混乱している状態(笑)

 

www.youtube.com

 

注目してほしいのは8:55辺りから。

 

引っかかる点を抜粋して意訳すると、

 

ベニオフ:「For, god, I think it's probably three years now or something, we've known that it was gonna be Arya who delivers that fatal blow.=今から3年ぐらい前かな、その時から夜の王にとどめを刺すのはアリアだと決めていた。」

 

ベニオフ:「We hoped to kind of avoid the expected, and Jon Snow has always been the hero, the one who's been the savior, but it doesn't seem right to us for this moment.=予測された展開だけは避けたかったんだ。ジョン・スノウはヒーロー/救世主として今まで描かれていたが、彼が夜の王を殺すのは相応しくないと判断した。」

 

まずアリアが夜の王を倒すというのを決めたのが3年前って辻褄合わなくない?

伏線とも言えるシリオとの特訓やメリサンドルとの初対面は少なくとも3年以上前だよね??

これは流石にベニオフが冗談を言っているようにしか聞こえない(笑)

 

追記:

後日談をまとめました。とある情報によりD&Dの発言の意図がなんとなく掴めたので気になる方は↓をチャックしてみてください。

rayford.hatenablog.com

 

更にもう一つ。

それは「ジョンよりもアリアのほうが視聴者はビックリするだろー」という判断で夜の王を倒させたということ。

つまり、誰が夜の王を倒すかという点に関しては特に重要じゃなかったとも受け取れるんですが…。

長き夜を破るとされる約束された王子の再来に関する予言、そんな救世主はアリアだったということになるの??? 

 

まぁ個人的に不満なのは"誰が殺したか"というより、"夜の王がああいう形で死亡するというオチ"

なので仮にあの場面でジョンが倒してたとしても、どのみち納得いかなかったでしょうけど…。むしろどっちが夜の王を殺すのが良いかと言われたらアリア(笑)

 

 

なぜ夜の王はあのまま退場するべきではないのか

 

それは単純明快、夜の王に関するほとんどの謎が未解決だから。

 

そもそもホワイトウォーカーは森の子たちによって約8000年以上前に作られた凶器。

数千年もの間息を潜めていたのに、なぜかこのタイミングで活発になりウェスタロスを再び侵略し始めた。

前回記事でも触れた通り、夜の王達が残してきた意味深なシンボルや森の子たちが残した壁画も謎。

それらの背景説明がこのまま無いようだと、ブランの言っていた通り、結局夜の王は人間を殺すためだけに壁を超えたことになる。

そうなると色々ツッコミどころが発生すると思うのです。

なぜなら夜の王は意図的にある特定のキャラを生かしているともとれる描写が何度かあったから。

 

まずシーズン7の凍った湖での件もそうですね。夜の王はなぜか目の前にいた狙いやすいドロゴンではなくヴィセーリオンに槍を向けた。

単純に人類の抹消が目的なら、なんで空中を飛んでいるヴィセーリオンよりもあの時地上で止まっていたドロゴンを仕留めてデナーリス達諸共殺さなかったの?と。

 

特にサムに関しては少なくとも2度(S2E10, S3E8)ホワイトウォーカーに見逃されています。

今回のバトルでもサムが前線で生き残るっていうのもどう考えても出来過ぎですし、ジェイミーやブライエニー、ポドリック、トアマンドがあそこまで持ちこたえたのですら現実的ではないと思います。

 

私がウィンターフェルでの戦いでは多くのメインキャラクターは生き残ると予想していた理由も「夜の王は単純に人類を抹消することだけが目的ではないだろう」と踏んでいたから。

つまり、今まである理由で作り上げてきた(と勝手に思っていた)ものがあのアリアの一撃で全て崩れ去ってしまったわけです。

 

親玉を倒せば亡者も一緒に死ぬというのも絶望的な状況を逆転させるためだけに考案された都合のいい設定に過ぎないよね…。

本当にこのまま夜の王を倒してめでたしめでたしで済んでしまったら、よくあるハリウッド映画に格落ちしたと貶されるのも無理ない。

 

 

ジョジェン・リード

 

ふと思い出したのがジョジェン・リードの存在。

彼はナイツウォッチやウェスタロスの王でも死の軍団には敵わないと知っており、ブランのポテンシャルを見込んでいた人物です。彼は人類が死の軍団に対抗するべく自らの命を犠牲にしてまでブランを三つ目の鴉の元まで送り届けましたよね。

 

ですが、その肝心なブランは戦闘中目立った動きをしなかった。鴉に潜って何かをしている素振りもありましたが、詳細は不明。まぁ他に強いて言うなら事前にアリアにあの短剣を渡したぐらいか。

最終的にアリアを突き動かしたのはメリサンドルでしたし(笑)

 

ジョジェンはブランにとって三つ目の鴉の元に辿り着くのが終わり(最終目標)ではないというようなニュアンスでした。

どうやったらその終わりが分かるのか?みたいなことを尋ねられた時、彼の右手は燃えていた。それは一体何を示していたのか?

 

 

GRRMによる提示

 

少なくともGRRMはD&Dに物語の結末を伝えており、ドラマでもオチとなる結末の部分はGRRMの構想通りになるらしい。

その"結末"というのがどこまで含むのかは分かりませんが、アリアが夜の王を倒すというのもGRRMのアイデアだったのでしょうか?

 

ただ現時点で夜の王は原作には登場していないんですよね。下手したらドラマのようにここまで死の軍団vs人間という大規模な構図になるとも限りません。

 

まぁアリアのシリオとのトレーニングはもちろん原作の第1巻にもあり(むしろアリアがシリオの言葉を回想するシーンは原作だとかなりある)、GRRMによっても伏線は敷かれているので夜の王/ホワイトウォーカーの結末がドラマと原作で劇的に変わってくるということは無いと思いますが…。

要するに、そこに至るまでの道筋は異なっても、最終的な展開はあながち一緒になるのでは?と。

一応もうクライマックスですからね。この時点でドラマが勝手に大それたことするとGRRMが長年思い描いてきたエンディングから逸れてしまうでしょうし。。。

 

まぁ結末を知るまでなんとも言えませんが。

 

 

 

さいごに

 

自分は原作も読んでいますが、毎回ドラマでのストーリーが指摘される度にドラマの肩を持ってきました。事あるごとに「原作だとこうダー」といちいち引き合いに出す嫌なヤツにはなりたくないのですが、今回ばかりはその気持ちも揺らいでいます。

 

ただ冒頭にも申したように、これらの不満点は次回以降のエピソードで再び夜の王が予想外の形で展開に絡んでくれば解消されるので、心底からそういう展開を願っている。

でももしあれで終わりなら…暴動待ったなし(笑)