ゲーム・オブ・スローンズ 感想+魅力 (ネタバレ無し)
これまで色々ゲーム・オブ・スローンズ(※以下GoT)関連の記事を残してきましたが、このドラマ自体の感想はあまり書いたことありませんでした。
てことで今回は、ネタバレ無しの感想と魅力について存分に語っていきたいと思います!
記事の後半にちょっとした解説もあります(もちろんネタバレ無し)
どんなドラマ?
ざっくり言うと、
ウェスタロス+エソッスという2つの大陸を舞台に様々な王が権力を争う物語。
ざっくりしすぎましたが、どんな感じなの?と聞かれても一言で答えられないのがこのドラマなんですよね。頭が追いつかないほど色んな事が起こりますから。
一応ジャンルは「ファンタジー」と謳っているこの作品。
ファンタジー物受け付けないんだよなーっていう方、自分もまさにその内の1人ですが全く問題ありません。そういう要素は殆どありませんから(笑)
逆に言うと、そういうド派手なファンタジーを期待している人には向いていないかも。特に序盤は地味な展開が続くのでね。
あと断っておくと、グロ、性的描写が結構過激です。性的描写に関しては、もろに…というシーンが結構あります。
まぁその辺、他のドラマと比べるとかなりとっつきにくいですよね。
「え、じゃなに、このドラマってエロ要素が多いから人気なの?」って!?そんな的外れなこと言っていないでとりあえず全シーズン最後まで見てね!!!
最初はここが辛い
そんなこんなで見始めて最初に躓くのはキャラクターの多さ。
多種多様なキャラがこのドラマを面白くしている部分もあるので一概に否定できませんが、やはり初見時は辛い。
メインの登場人物だけでもおよそ50人、脇役も含めると軽く100人は超えます。 (驚くことに原作はもっと登場人物がいるという)
様々な派閥に分けられていて、そこから更に派生しているので一度見ただけで全てを把握するのは到底不可能。
ドラマは第一話が重要だとよく言われますが、GoTの第一話は状況が掴めないまま終わります(笑) 第一話で視聴するのをやめる人も割といるのではないでしょうか?
私もぶっちゃけシーズン2前半ぐらいまで辛かった印象がありますねー。
「誰だこれ」と思ってもネタバレ警戒して迂闊にググれないし(一度やらかしました)、キャラを思い出そうとしているとすぐに別の視点へ移動ってのもしょっちゅう(笑)
理想としてはすでに1回以上見ている方(解説役として)と一緒に見るのがベストだと思います。
が、なかなかそうもいかないので、どうしてもという方は「ゲーム・オブ・スローンズ 相関図 ネタバレ無し」等で検索してみるのがいいかも!便利な表を作ってくださっている方がいますので!
魅力+感想
なんかここまで見る気を削ぐようなことしか言っていませんが、序盤の慣れるまでの苦痛を乗り切れば後はあっという間。
本当に細部までよく出来たドラマなのですが、一度見ただけではその良さが分からないと思います。
私も初見時はこのシリーズの良さの僅か30%程度しか理解できていませんでした。見返すうちにキャラクターのバックボーン、時代背景が鮮明になり見事深みにハマりましたから(笑)
魅力を全て挙げようとすると、とてもじゃないけど書ききれないので、いくつかピックアップ。
完成度が高いGoTに於いて、やはり特筆すべきは練りに練られたプロットでしょう。
展開構成や策略、裏切りは無論のこと、このドラマは見返す度に新しい発見があるってぐらい細部の作り込みが半端ない。
こういう細部は作中で触れられないので気づかないことの方が多いですが、注意深く見ると、シーンの対比や細かな伏線回収?的なことも随所にあります。
キャラも大勢いるので、それぞれの成長過程を楽しむのも醍醐味の1つでしょう。成長が著しいキャラもいれば、ずっと一貫しているキャラもいます。
不可解な言動や謎もあり、なぜ彼/彼女はあの時あんな判断をしたんだろう?と疑問に思ってもいちいち説明があるわけないので、気持ちを汲んだり推測することが必要。
言うなれば「議論の余地が沢山残されている」ということですね。 世界中の掲示板でも様々な質問や憶測が飛び交っており、考察するのがめちゃくちゃ楽しいです。
なので、このドラマは最低2~3回見返すことをオススメします。
2回目以降は展開も読めているので、比較的余裕を持って役者さんの表情ややり取り、小物や衣装、サントラといった細かい所にも意識を配ることが出来ると思うので。
戦闘シーン等は別としても、会話シーンは下手したら2回目以降の方がより面白いのではないでしょうか。
他に秀でている点としては、映像/音楽面。
GoTは1つのシーズンに映画以上の莫大な資金(ここ最近では1シーズンに約100億)を投入しているらしいです。
撮影はヨーロッパ各地で行われており、一つ一つの背景がまあ美しい。
衣装もシーンや環境によって着ているのが異なり、キャラクターによってはその時の心情を表した衣装を着ていたりするなど本当に芸が細かい。
CG技術(正確に言うとSFX/VFX)に関しては本物と見分けがつかないレベルです。
特に大規模な戦闘シーンの迫力は折り紙つきで、シリーズが進むにつれ迫力が増していきます。是非戦闘中は、激しいカット割りやアクションの振り付け、サウンドトラックにも注目してみてください。
こんな感じで何千着もの衣装や小物、大掛かりなセットを作ったりと、とことん追求しているので膨大なお金がかかるのも仕方ないですけどね。
確実に元は取れている、というかそれ以上のドラマだと思います。
このドラマに対して文句は殆ど無いんですが、若干飽き足りない点が1つ。
欲を言えばもう少し原作よりでも良かったかなーと。
複雑複雑言っていますが、慣れって怖いもので、ドラマ版のストーリーはあれでも物足りないと感じてしまう(笑)
原作だと各キャラのバックボーンがドラマ以上に詳細に描かれているんですよね。
勿論、迫力ある映像や音楽は最高ですが、このシリーズの醍醐味って複雑な人間関係や過去の出来事が絡んだ一瞬たりとも油断できない駆け引き、それをベースに繰り広げられる壮大な物語だと思うので。
ただあまりにも「原作に忠実に!」と複雑にしすぎちゃうと視聴者もついてこられないっていう懸念はあったかもしれませんが…。それにドラマでは尺が決まっていて、ある程度区切りがいいように1エピソードを終わらせる必要もありますし、映像化するのは大変でしょうから。
まぁその点ドラマ版では、ストーリー面で省いたところを映像/音楽面でちゃんと補っているっていう感じはしますけどね(笑)
簡単な解説
キャラの多さ以外に混乱する要因の1つとして昔の出来事や背景が所々会話に散りばめられているというのが大きいでしょう。
しかしGoTではフラッシュバックが殆どありません。(ある特殊例を除いて)
なので序盤のセリフはかなり説明口調になってしまうんですよね。それがまたややこしい。
少しでも最後まで見続けて欲しいという思いを込めて、物語序盤の大まかな流れ+予備知識として簡単にまとめてみました。この辺りを抑えておけば話についていけるかも?
序盤の流れ
GoTには大きく分けて主に3つの視点があり、それに沿って物語は進んでいきます。
一つ目は王都
ロバート王は王妃のサーセイを含む一族と家来を引き連れてウィンターフェルへ来るところから始まります。遥々やってきた目的は王の手の前任者「ジョン・アリン」が亡くなったから。 そこでロバートは昔から親交のあった「エダード・スターク(ネッド)」を王の手として任命しにやってきたというわけ。
二つ目は壁
ウィンターフェルでは居場所がないと感じていた落とし子のジョン・スノウ。
予てより憧れていた冥夜の守人(ナイツ・ウォッチ)になることを望み、壁までやってきた。
三つ目はエソッス
一族を皆殺しにしようと追ってくる暗殺者の魔の手から逃れ、ウェスタロスの隣にある大陸「エソッス」へ亡命したターガリエンの生き残りを中心とした視点。
ヴィセーリス・ターガリエン(狂王の息子)が王家奪還を目指して軍隊を手に入れようと、ドスラク族の長「カール・ドロゴ」と妹の「デナーリス・ターガリエン」を嫁がせようとするところから始まる。
用語
GoT内で頻繁に登場する固有名詞。
キャラクター同士の繋がりに関しては、上記でも触れたように、「ゲーム・オブ・スローンズ 相関図 ネタバレ無し」で検索してもらえればなと。(要望があればキャラクター編も別記事でまとめます)
★ウェスタロス
南アメリカ大陸並の広さがあり、物語の大部分はこの大陸で起こっている。
★エソッス
狭い海(ナローシー)という海峡を隔てて右側にある大陸。
デナーリス御一行はこの大陸で体制を整えている。
★壁
8000年前にホワイトウォーカーの進行を防ぐ目的でブランドン建設王によって建てられた。
★ウィンターフェル
スターク家の拠点ともなっている城。壁を作ったブランドン建設王によって建てられた。
★王都
ウェスタロスの首都みたいな場所。
周囲を城壁で囲まれており、中には王族が生活する赤の城(レッド・キープ)やベイラー大聖堂がある。
★冥夜の守人(ナイツ・ウォッチ)
壁の番人。真っ黒な風貌から軽蔑して"鴉"と呼ばれることもある。
一度冥夜の守人になると土地、称号、妻子は持てず、七王国の争いからは身を引き、決して脱走してはいけないという誓約がある。
本来は壁の管理をし、ホワイトウォーカーから守るために出来た役割だが、近頃は壁の北へ出向いて野人狩りをしている。
★野人
主に壁より北側で暮らしている住民。 ただし、南側でも壁を乗り越えてきた野人がチラホラ確認されている。
★王の手
王に次いでNo.2の役職。 王によって選ばれる。
★王の盾 (キングズガード)
王の護衛。
一度就任すると、妻子を持てない、生涯王の盾として全うしなければならないなど、冥夜の守人と似たような誓約がある。白いマントが目印。
★王の守人 (シティ・ウォッチ)
王都を警備する集団。こちらは金のマントが目印。
★冬来る
スターク家の標語。
それぞれの家に標語、紋章と呼ばれるものがあり、その家を表すようなもの。
スターク家の紋章は狼。
★落とし子
正式な妻ではない女性との間にできた子供。
地域によって呼び名が変わり、北部では「スノウ」
★ロバートの反乱 ※重要
物語が始まる17年前に起きた出来事。
現在の王であるロバート・バラシオンの婚約相手だったリアナ・スターク(エダード・スタークの妹)がレイガー・ターガリエン(狂王エイリスの長男)によって誘拐。
それに怒ったロバートは反乱を起こし、スターク家を始めとするいくつかの家と協力し当時の王、狂王エイリスを倒した。
ロバートの反乱の詳細はかなり省きましたが、とりあえずは上の要点だけ覚えておけば問題ないと思います。
是非興味のある方はご覧になってください!